宋　楠フィギュアスケート使用曲【チャイコフスキー交響曲第4番OP.36】をピアノで弾く

フィギュアスケートに使われた曲をクラシックを中心にご紹介しています。
そして、ピアノなどの鍵盤楽器で楽しめる楽譜をご紹介しています。

2012−2013スケートシーズン宋　楠使用曲

【交響曲第4番OP.36】
チャイコフスキー作曲

チャイコフスキーは、交響曲を7曲書いていますが、
1876年〜1877年にかけて書かれたこの交響曲第四番は、
大曲で完成度が高い作品になっています。

この様な大曲が書かれたのは、この時期に、
メック夫人という後継者が現れ、経済的なバックアップをしてくれるようになり、
作曲に専念できるようになったことがあげられます。

メック夫人への感謝の気持ちが書かれた手紙が残っています。
1878年3月1日づけの手紙の中で、この交響曲に対する説明や
創作についての意志かかれています。
そして、感謝の気持ちをこめ、この曲は夫人に献呈されています。

交響曲第四番は、チャイコフスキーの人生感や精神的投影色が強い曲とも言われています。
ちょうどこのころ、チャイコフスキーは結婚生活に悩んでおり、
彼の人生に対する絶望とあきらめ、運命と戦い乗り越えていく感じが
静かな曲風から、激しさを増していく曲の展開に現れています。

それが、ベートーベンの「運命」と似ている。と言われています。
この曲により、チャイコフスキーの交響曲の作曲家としての地位を確立し、
新しいスタイルを導いていく、きっかけを作り上げたのです。

交響曲4番までは、ロシア的な、民謡色が強い曲となっていますが、
それ以降の交響曲は、比較すると、曲の規模やエネルギー、充実感に違いがあることが感じられます。
そのことは、交響曲4番を書いてから、次の5番が書かれるまで、
10年の月日が流れていることでもわかれます。

その違いを演奏家やファンも感じ取り、チャイコフスキーの交響曲は、4番以降の人気が高いようです。
4・5・6番の交響曲を合わせて、「3大交響曲」とされることも多いようです。

ぜひ聴き比べてみてください。

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