今井遥フィギュアスケート使用曲【ディヴェルティメント K.137(125b)】をピアノで弾く

フィギュアスケートに使われた曲をクラシックを中心にご紹介しています。
そして、ピアノなどの鍵盤楽器で楽しめる楽譜をご紹介しています。

2012−2013スケートシーズン今井遥使用曲

【ディヴェルティメント K.137(125b)】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲

1772年に作曲された、モーツァルトのディヴェルティメントの中の二作目にあたる曲です。
ザルツブルクで作曲されたことから、K.136〜K.138のディヴェルティメントを
「ザルツブルク・シンフォニー」と呼びます。
モーツァルト16歳の作品です。

ディヴェルティメントとは、日本語で、「喜遊曲」と訳され、
楽しい、面白い、気晴らしという意味があのますが、
音楽的には、貴族や富豪の家のパーティーなどの食事の際に演奏される音楽のことです。
セレナーデが屋外で演奏されるのに対して、ディヴェルティメントは、室内で演奏される。
という、演奏場所の違いがあります。

当時は、CDなどがなかったまで、BGMには生演奏を呼ぶしかなかったという事情もあり
音楽家たちの活躍の場所となっていました。
なので、大人数で会場を占領するわけにはいかず、
コンパクトな楽器編成の三重奏、四重奏、小規弦楽四重奏、管楽合奏などか、
ディヴェルティメントの楽器編成になっています。

モーツァルトのディヴェルティメントもそういった意味では、旋律がさりげなく、
BGMに徹したものが多いです。

しかし、モーツァルトのディヴェルティメントは、本当にディヴェルティメントだったのか？
という説が研究者の中で起こり、、曲を分析していくうえで、不自然な点が判明し、
現在の解釈では、モーツァルトは、この三曲をディヴェルティメントとして、作曲したのではない。
という事が、わかっています。

それは、当時こういった楽曲の名前に、明確な仕分けがなかったこと。
モーツァルトの曲の中に、ディヴェルティメントに欠かせないメヌエットがないことなどから
判断されました。

また、モーツァルトの曲には、よくあることですが、楽器編成が、
弦4声部（ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バス）としか指定しておらず、低音パートは、
コンパスなのかとの疑問も、もちあがりました。

当時は、今と違い、楽器の完成度も未熟で、
コンパスの音域も少なく、また楽器自体も調達できない場合もあり、
この様に、はっきり記載ことも多かったようです。

モーツァルトの時代、クラリネットもまだ新しい楽器で、
はっきりクラリネットと書かれていない楽譜もあり、何の楽器で演奏するのか、
考えてしまう楽譜が複数存在します。

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